『ボトムアップ式映画英語のリスニング 恋するブルックリン』は、「映画やドラマを字幕なしで楽しめるようになる」ことを目標としたリスニング学習書です。
ニューヨークのブルックリンを舞台に夢や恋愛に奮闘する女性を描いたラブコメディを題材とし、飽きずに楽しく学ぶことができるのが特徴です。アメリカの脚本家の書き下ろした物語を、アメリカ現地スタッフがオーディオドラマとして制作しており、ネイティブの普段使いの英語にこだわって作られています。
本書は同著者の『ボトムアップ式 映画英語のリスニング』シリーズの第三弾。第一弾『ボトムアップ式 映画英語のリスニング ―NewYork Detective Story』は刑事ドラマ、第二弾『海外ドラマが聞きとれる! ストーリーで学ぶ英語リスニング』は医療ドラマとなっており、シリーズを通しての学習も効果的です。
ドラマと音声解説でネイティブ英語を身につける
本書のドラマは全部で16場面(Scene1-16)あり、場面ごとに3つのステップで進めていく構成となっています。まずはCDを聞きながらイラストを見て、物語のイメージをつかみます。次に英文を読みCDで聞き取れなかった箇所を確認して意味を理解します。
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森田 勝之『ボトムアップ式映画英語のリスニング 恋するブルックリン』 |
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森田 勝之『ボトムアップ式映画英語のリスニング 恋するブルックリン』 |
最後に、「PHONETIC FOCUS」のページで発音の解説を読み、音変化を理解しながら、音に集中して聞き取りをおこないます。「REPEATING FOR ENGLISH PROSODY」のコーナーでは、CDでフレーズをよく聞き、イントネーションに注意しながら後についてリピート練習をおこないます。
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森田 勝之『ボトムアップ式映画英語のリスニング 恋するブルックリン』 |
4シーン分を学習したら、物語の流れをつかむために4シーンを通して聴いてみます。簡単な復習問題を解くことでどの程度理解できているかが確認できます。
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平易な日常会話文ながら、ネイティブの英語は難易度高め
ネイティブの言い回しには聞き慣れないフレーズもありますので、最初は意味をつかむことが難しいと感じることがあるかもしれませんが、訳文の右にある単語や熟語の解説欄で確認しながら読み進められるのでそれほどストレスにはなりません。
日常会話が題材になっているので全体的に平易な英語で書かれており、高校卒業程度の英語力があればテキストの学習には問題ないでしょう。
ただ、本書はネイティブの英語を聞き取れるようになることを目標としているため、リスニングの難易度は高めです。TOEICで高得点を取得している方でも、ネイティブのナチュラルな発音やスピードに慣れるのには時間がかかるかもしれません。
聞き取れないのはなぜ?を解決
本書で学習する一番のメリットは、ネイティブの英語に慣れることができるという点にあります。リスニング力には自信があるのに、映画やドラマのネイティブの会話が聞き取れないという方に特におすすめです。
「PHONETIC FOCUS」のページでとても詳しく音声解説がされているので、なぜ聞き取れないのか、聞き取るには何が足りないのか、を頭でしっかりと理解することができます。消えてしまった音やあいまいな音などがどのような規則で発生しているのか、を学ぶことで、今まで聞き取れなかったネイティブの英語が聞き取りやすくなったと感じるようになるでしょう。
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森田 勝之『ボトムアップ式映画英語のリスニング 恋するブルックリン』 |
また、イントネーションを学べるリピーティング用のフレーズが用意されている点も注目すべきポイントです。ネイティブの英語を聞き取り、英語らしい英語を話せるようになりたい方におすすめの教材です。
まとめ
- ラブコメディで楽しく学習できる
- ネイティブの普段使いの英語を学べる
- ネイティブの発音を頭で理解して聞き取りに活かせる。
- ネイティブ英語に近づくためのスピーキング練習にも役立つ。