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翻訳者・堂本秋次が『米語や訛りのある英語を聴き取るにはどうすればよいのか?』という質問に答える

質問

社会人です。海外での外人と一緒の英語での会議などにも出ているのですが、自分の考えや意見を述べるのはなんとか自分のボキャブラリーの中で言葉を探し可能なのですが、いろんな国のいろんな訛りの英語を聞き取るのは難しく50~60%くらいしか聞き取れません。

TOEICや英検は受けたことがありません。イギリスには赴任していましたので、いわゆるイギリス英語なら70%くらいは聞き取れるのですが、巻き舌の多い米語、インド訛り、フランス訛りなど各国の代表の話す英語の聞き取りが難しいです。どのようにすれば米語や訛りのある英語のリスキングスキルを向上させられるのでしょうか?

回答(堂本秋次)

何となく潰れたような、べちゃっとした英語、イギリス英語に慣れていると聞き取りづらいですよね。どうすれば、発音が連鎖しているような巻き舌の多い英語を聞き取れるようになるのか、幾つかポイントを挙げてみましょう。

まず最初のポイントは、自分がその音で発音できるかどうかということです。シャドーイングなどで、アメリカ英語での発話を真似してみてください。そうして発音を体得できれば、その音を聞いた際に理解しやすくなるでしょう。

次にポイントとなるのは、スペルが発音と一致しにくいという原則を踏まえることです。イギリス英語やヨーロッパ諸国の英語の発音は割とローマ字読みに近いものがあるのですが、アメリカ英語的だと発音が独特になってしまいます。そのため、そうした発音上の知識についても辞書などで確認するようにすると良いでしょう。

一度アメリカ英語的な発音に慣れてしまえば、そこからインド訛りなどにも対応していくことができます。フランス訛りについてはアメリカ訛りとは少し異なる特徴があるのですが、フランス語の発音を強く引き継ぎやすく、またアクセントが弱くなるのが特徴です。こうした母言語の特徴を知るのも、その国の人の英語を聞き取るのに役立つでしょう。

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堂本秋次

堂本秋次

実務翻訳者、プロマジシャン。英検1級、国連英検A級、TOEIC965を保有。大学時代は、ネイティブスピーカーの教授の指導のもと、言語学を専攻していた。医学、自然科学等を専門とする多芸多才な翻訳者。 詳しいプロフィール / 記事一覧

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