『速読速聴・英単語 Basic 2400』は、文脈で英単語を記憶することを目標とした長文型単語帳です。『速読速聴・英単語』シリーズ8冊のうち、TOEIC500点台を目指す初級レベルとなっています。
『速読速聴・英単語 Basic 2400』の概要
Part Iでは中学英語を、Part IIではテーマ別英文を扱います。両Partの英文種類は、パッセージや対話文、手紙、広告文、メモなど多岐に渡ります。中学3年間から高校初級段階で学習するような平易な英文で書かれたテキストであるため、初級者でも取り組みやすい本となっています。
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松本 茂『速読速聴・英単語 Basic 2400』 |
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松本 茂『速読速聴・英単語 Basic 2400』 |
単語は文脈の中で意味を把握して使い方を理解する「文脈主義」に則り、短いテキストの中には学習者が押さえておくべき英単語がバランスよく埋め込まれています。
さらに、ある一定の期間にわたり類似したテーマを持った英文に触れることが効果的だとする「テーマ別主義」を推すことも、本書の特徴の一つです。
英和対訳+ページ下部に単語リストを記載する形式
一つのトピックに対して、見開き2ページ構成です。ページ左側上部には英文が、右側には和訳が書かれています。
見開き2ページの下部には、単語リストと「語句・表現」の囲み解説があります。重要単語とその訳語は赤字で書かれているため、文中のどれが該当する単語なのか一目で分かるよう工夫されています。
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松本 茂『速読速聴・英単語 Basic 2400』 |
「英文-和訳」の対比や統一された2色印刷使いなど、全体としてすっきりとした紙面構成であるため、視覚的に理解しやすく学習が捗ります。
初級から中級者の基礎固めとして
『速読速聴・英単語 Basic 2400』で使用される英文・英単語は、中学校検定教科書6種類・3学年分と小学校外国語活動教材『Hi, friends!』、その他初級者向け英文教材をコンピュータ分析・抽出されたものです。その点は、本書でのレベル設定「TOEIC500点台(英検準2級)」の通りです。
また、動詞13個を取り上げている「基本動詞コラム」や、前置詞10個を取り上げた「前置詞コラム」は、「使える英語を身に付ける」という視点で読めば、中級者以上にも役立ちます。
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松本 茂『速読速聴・英単語 Basic 2400』 |
リスニング初心者向けのスローかつハッキリ音声のCDが付属
音声CDの速度は約100~110語/分で、初級者向けらしくかなり遅い音声が収録されています。会話文も含めて平易な英文ばかりなので、リスニング教材としてだけでなく、シャドーイング入門用にも適しています。
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松本 茂『速読速聴・英単語 Basic 2400』付属CD(2枚組) |
『速読速聴・英単語』シリーズは2000円前後の安価な教材であるにもかかわらず、CDが2枚~3枚も付属していて大変お得です。英文の量と質も申し分がありません。『Basic 2400』を皮切りに、最後の『Advanced 1100』を目指して段階的にレベルを上げて学習していきましょう。
【レビュー】速読速聴・英単語 Daily 1500:日常的な基礎英語を重視した速読速聴シリーズの初級版
まとめ
- TOEIC500点台を目指す初級学習者向けの英単語教材です。
- 平易な英文で、中学3年間~高校初級レベルの語彙を学習できます。
- 使われる文脈と親しみあるテーマを通して、英単語への理解が深まります。
『Core 1900』以上では取り扱っていない身近な用語を習得するために大変良い本です。例えば昆虫の名前「stag beetle(クワガタ)」や「mantis(カマキリ)」、魚の名前「flounder(ヒラメ)」「horse mackerel(アジ)」など、中級者以上でも意外と知らなさそうな単語が出てきます。要チェックです。