中堅私立大・センターレベルを目指す人向けの長文学習本です。原則としては大学受験生向けですが、長文読解の基礎力を身に付けたい社会人にもお勧めできます。
長文問題を解く際の弱点を知って改善する
まずは、「演習時間の目安」を参考にしながら長文を読んで問題を解きます。この段階では制限時間に捉われるよりも、少し時間がかかってもしっかりと長文を読むことに意識を向けるようにしましょう。
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関 正生『関正生の英語長文ポラリス 1 標準レベル』 |
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関 正生『関正生の英語長文ポラリス 1 標準レベル』 |
解答では正解を導くために、どのように考えれば良いのか、なぜ他の選択肢は不正解なのか、解説がしっかりされています。長文を読むことと同じぐらい解説をじっくりと読むことも大切です。特に間違えた箇所は納得するまで解説を読み込みましょう。
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関 正生『関正生の英語長文ポラリス 1 標準レベル』 |
次に、長文で理解できなかった部分について構文解析の英文・和訳・語句で確認します。演習問題を解き終わってからは、答え合わせはもちろん、分からなかったところや間違えたところの分析が重要です。
理解できなかったのは構文なのか、文章の構成なのか、または知らない語句があったからなのか、と自分の苦手な部分を知る必要があります。そして、弱点を知ったら理解できるまで同じ長文や問題を丁寧にやり込みましょう。
厳選した12題の長文を丁寧に読み込んで長文読解の力をつける
長文が苦手な人は長文に対する学習が不足していると、20年以上の講師経験がある著者は言います。
試験対策のためにやみくもに多くの長文を読むのではなく、本書にある良質の長文12題を丁寧に読み込むことで、長文読解力が身に付くようになっています。選ばれた長文は英文として質が良いことにとどまらず、論文や英字新聞から出題される最新の入試問題の傾向を考慮しています。
良質の英文だから読んで欲しいということ以上に、試験対策として読むことをお勧めするのには理由があります。その理由が「英文を読む意義」として解答、解説の一番初めに明記されています。
昔の旅人が暗闇の中、光輝くポラリス(北極星)を道しるべとしていたように、やみくもに何題もの長文を読むよりも学習者の道しるべとなるように12題の長文に絞って出題されています。
著者は人気の予備校講師で解説に説得力がある
著者は予備校で満席や朝6時から整理券が配られたほど生徒から人気の講師です。オンライン英会話での教材監修、新聞でのコラム掲載、TOEIC満点など英語学習の分野で大きな影響を与えている人物です。
講師経験20年と映像授業の講師として年間25万人を教えている人だからこそ、学習者の弱点もそれを克服するための説明の仕方をよく知っています。
そのため、問題の解説も構文解析も説得力があり、これまで分からなかった苦手分野が克服できるように工夫されています。過去問を10年分解くよりも、この1冊に凝縮された長文と解説でしっかりと受験対策ができます。
まとめ
- 長文問題が苦手を克服できる学習法を学び実践できる。
- 選ばれた長文12題で効率良く長文をマスターする。
- 人気講師の分かりやすい解説で1つずつ分からないところをなくしていく。
中堅私大をターゲットとしているので、長文に極端な難単語は出てきません。大学受験生ならこのレベルの英文を完璧でなくてもよいので(日本語で考えても良いので)理解できないと、まともな大学には合格できないと思ってください。TOEIC高得点を目指す社会人であれば、このレベルの英文はスラスラと直読直解で読めなければ、まったくお話にならないでしょう。