NHKのニュースを通じて、様々なテーマで会話できる英語力が身につく学習書です。CEFR基準では「B2」レベルとされており、中上級者向けです。
幅広いテーマに対応できる英会話力を身につける
NHKが世界に発信している「NHK World」の英語ニュースを題材としています。国際関係や社会文化など幅広いテーマが取り上げられていて、ニュースで頻出の語句やフレーズを学ぶのに最適です。
素材となるニュースは短くまとめられているため、「ニュース」と聞くと難しそうだなと抵抗感がある方でも安心して取り組めます。
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NHK出版『NHK ニュースで英会話 2016年 09月号』 |
ニューススクリプトだけでなく、脚注の「vocabulary」で語句を学び、和訳と解説でニュース全体を理解できるようになっているので無理なく学習できるでしょう。
語彙の中でも特に1つ、Key wordとして最も重要な語がピックアップし、紹介しています。詳しい解説と例文でしっかりと1つの語句を学ぶので、新しい語句を着実に習得できる仕組みになっています。
本文の後にある「Vocabulary Check」 のページには、リスニング問題、穴埋め問題があります。問題を解いて答え合わせすることで、本文がどれだけ理解できたのか確認し、今後の勉強で気をつけるべきポイントを知ることができます。
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NHK出版『NHK ニュースで英会話 2016年 09月号』 |
ニュースを聴きとって新しい語句を覚えるだけでなく、その背景知識も学び、今日本や世界で話題になっているニュースへの理解を深めます。ニュースを通じて学んだ語句や異文化理解で、幅広いテーマに対応できる英会話力が身につくでしょう。
場所を選ばない英語学習が可能
本書はウェブやテレビ、ラジオと連動しており、ライフスタイルに合わせた英語学習が可能です。それぞれに適した学習方法や環境があるので、自分に合ったものを選んだり、その時の状況に合ったものを選んでみましょう。
社会人で忙しい人は学習時間がなかなか確保できない場合も多いようですが、毎日少しの時間でも学習の積み重ねが大切です。通勤時間を有効に使って、雑誌やラジオで学習するのはどうでしょうか。通勤時間をなんとなく過ごしているよりも、その時間を英語学習に当れば継続しやすくなります。
自宅ではテレビ、外出先ではウェブなど場所や状況に合わせて学習方法を選べるので、いつでもどこでも英語学習ができます。
英語講師・Kanaの『NHK ニュースで英会話 連動サイトを使った学習法』
世界のローカルニュースをエッセイで楽しむ
日本に長期滞在していたイギリス人のBrian Powle氏が世界中を旅する中で書き下ろしたエッセイを巻末に記載しています。「ニュースで英会話」の本文中の英語よりも少し難しい内容になっていますが、英語で世界のことを知る良いきっかけとなるでしょう。
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NHK出版『NHK ニュースで英会話 2016年 09月号』 |
英語学習のために書き下ろされた英文を読むことも、もちろん重要なことですが、それ以外にも英語でいろんな読み物に触れることは大切です。英語力を伸ばすために良いのと、自分の興味のあることを英語で読む場合は継続しやすいという点からも良いと思います。
ナチュラルとスローの2つの速度でニュース音声を収録
付属CDには、ナチュラル(約150語/分)とスロー(約110語/分)の音声が収録されています。TOEIC600点くらいでニュース英語は初めてという学習者は、スロー音声のリスニングから始めて、慣れてきたらナチュラル音声にチャレンジしてみましょう。
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NHK出版『NHK ニュースで英会話 2016年 09月号』付属CD(1枚組) |
ナレーションは学習教材らしくクリアでハッキリとしていて、大変聞き取り易い発音となっています。実際のNHKニュースはもう少し速くてハッキリとしない音声が流れてきますので、この教材に十分に慣れてからチャレンジすることをお勧めします。
通常のリスニングではなく、シャドーイング学習に利用する場合、TOEIC730~800点くらいの中上級者でもナチュラル音声だと速くてついていけない可能性があります。その場合もスロー音声でのシャドーイングを初めて、最終的にナチュラル音声でできるようになるまで繰り返し練習しましょう。
まとめ
- NHKニュースを使用したニュース英語入門教材。
- ライフスタイルに合わせた英語学習を可能にする。
- 世界の暮らしを英文で読んで文化理解を深める。
CEFRのB2レベルは英検で言えば準1級、TOEICなら785点以上とされています。かなりハイレベルな教材です。NHKのニュースだけあって日本国内や日本に関連するトピックが多いので、CNNのように「背景知識の不足」ために英文を理解できないということにはなりません。