『THE WALL STREET JOURNAL』(WSJ)の最新記事を通して、経済英語を身に付けるためのリーディング教材です。
WSJを読みこなす力が自然と身に付く
WSJは1899年に米国で創刊された経済紙です。元来、ニューヨークのウォール街向けの金融専門紙でしたが、企業経営、テクノロジー、ライフスタイルなどの分野も次第に掲載するようになり、現在では世界のビジネスリーダーに必須の情報源となっています。
そのような敷居の高い高級紙を、段階的に読みこなせるように導いてくれるのが、『ウォール・ストリート・ジャーナル式 経済英語がよくわかる本』の一つの特徴です。
初級、中級、上級と3つのレベルで構成されており、一般的に馴染みのある一般経済・時事英語を中心とするものを「初級」、経済紙でよく使われるレベルを「中級」、より専門性の高い用語を集めたものを「上級」としています。
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WSJ日本版編集部『ウォール・ストリート・ジャーナル式 経済英語がよくわかる本』 |
そのため、英文読解力がそれなりにある読者なら、最初から順番に読んでいけば経済用語を無理なく覚えていけるので、専門性の高い用語にぶつかっても圧倒されることにはならないでしょう。
もちろん、英文読解力があり、経済用語にも強いという読者であれば、中級や上級から取り組み始めても問題ありません。経済用語に弱くても、TOEICスコアが600点以上の読者であれば、英文を読むのに差し支えないと言えるでしょう。
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スキマ時間のお供に最適
WSJの記事は語彙レベルが高く、1000語から2000単語程度の長い文もあり、相当な英語力がないと1本読むだけでも10分以上かかってしまいます。また、わからない単語が出てきたときには、日本語の記事と照らし合わせる作業や辞書を引く時間も必要となるでしょう。そのため、ある程度まとまった時間が確保できないと読みこなすのは難しくなります。
しかし、この本に掲載されている記事の単語数は多いもので100語程度になっています。見開き右ページに全訳があり、難単語を中心に語注もあるため記事を読む以外の作業にかかる時間を大幅に減らすことができます。
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WSJ日本版編集部『ウォール・ストリート・ジャーナル式 経済英語がよくわかる本』 |
通勤時間に数記事読んだり、TOEICや英検等の勉強の息抜きに1記事読んだりするという使い方もできるのではないでしょうか。
英文読解だけでなく文法の学習も可能
リーディング系の教材は、英文と訳とその解説を載せて一つの題目が終わることがほとんどなのですが、この参考書の特筆すべき点は、文法の解説があることです。
日本人が間違いやすい文法表現を「表現のツボ」という欄で取り上げており、経済の勉強だけでなく、英文法の勉強もできるようになっています。全ての記事に「表現のツボ」があるので数多くの文法の学習ができます。
特に、『「will」の単純未来形と未来進行形の意味の違いについての厳密な使い分け』は、TOEICのスコアを上げるという目的においてあまり重要ではないため、私自身も正確には分かっていませんでした。
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WSJ日本版編集部『ウォール・ストリート・ジャーナル式 経済英語がよくわかる本』 |
他にも読んでいて参考になる表現が満載で、これを知ることでWSJの記事を深く理解することができるでしょう。
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まとめ
- 段階を踏んで経済英語を読みこなす力を身に付けられます。
- ちょっとした空き時間にWSJの記事を読むことができます。
- 他のリーディング教材では見られない奥の深い文法の学習ができます。