TOEICのスピーキング・ライティングテストの対策のための本です。スピーキングテストがメインですが、コラム程度にライティングテストについても触れられています。
これからTOEIC S/Wを受ける人は必見
TOEICは少し前まで990点満点でしたが、現在はアウトプット力を重要視する声から、これまでのテストを「リスニング・リーディングテスト(TOEIC L/R 990点満点)」とし、新たに「スピーキング・ライティングテスト(TOEIC S/W 400点満点)」を設けています。
スピーキング・ライティングテストでは、これまでの「受信型」の能力ではなく「発信型」の能力を測ることができます。『評価ポイントで攻める!英語スピーキングテスト大特訓』は、そのスピーキング部門の対策本です。
スピーキング・ライティングテストの教本は、リスニング・リーディングテストの教本と比べると種類や量が豊富とは言えません。そのため、どのように問題が出題されるのか、スピーキングやライティングというスキルがどのように評価されるのかが分からない場合も多いでしょう。
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安河内 哲也『評価ポイントで攻める!英語スピーキングテスト大特訓』 |
そのスピーキングのテストがどのように行われるのか、どのような採点基準になっているのか、どのような点に気をつけるべきかについて細かに触れています。スピーキング力は一朝一夕で身につくものではありませんが、少なくとも充分なスピーキング力があるにも関わらず対策が出来ていなかったという理由で得点に失敗するということはないでしょう。
発音から論理的な展開力まで身につけられるが、基礎力は必要
TOEIC L/Rで500点以上の基礎力が必要
発音から入り、最終的には物事を論理的に説明することができるレベルまでを目指して段階的に学習を進めていくことができますが、ゼロベースから学ぶことができるわけではありません。具体的には、TOEICで500点以上は安定して取得できる程度の基礎力は必要になるでしょう。
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安河内 哲也『評価ポイントで攻める!英語スピーキングテスト大特訓』 |
充実した回答サンプル
スピーキングに役立つ語彙や一般的語彙についての解説は多くありません。ただ、実践を意識した問題に対して豊富な回答サンプルが用意されているため、どのように話を展開するべきかなどの参考になるでしょう。また、CDもついているため、実際のテストに近い状態で勉強することができます。
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安河内 哲也『評価ポイントで攻める!英語スピーキングテスト大特訓』 |
リスニング対策にも○
正しい発音を身につけ、スピーキングテストで得点できるだけのスピーキング力があれば、リスニングにおいて情報を聞き逃さないようにする能力も伸びていきます。もしもリスニング問題の伸びに悩んでいるようであれば、本書でスピーキングのトレーニングに取り組んでみると良い結果が生まれるかもしれませんね。
リピーティングとシャドーイングに適した練習用音声を収録
練習法として通常のテキストの音読に加えて、シャドーイングと(スラッシュ)リピーティングを推奨しており、付属CDにはそれらの学習に適した形の音声が収録されています。
具体的には、第1章ではリピーティング練習ができるように、解答例のスラッシュが入っている位置に数秒のポーズ(無音区間)を挿入しています(※第2章以降にポーズ入り音声はありません)。シャドーイングのTask用には、ナチュラルスピードよりも若干遅めに発音した音声を収録し、お手本の音声を追いかけて発音しやすくなっています。
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安河内 哲也『評価ポイントで攻める!英語スピーキングテスト大特訓』付属CD(1枚組) |
音読・リピーティング・シャドーイングは、リスニング力とスピーキング力、発音力を同時に向上させられる高効率のトレーニング方法です。別の学習書のCDでもできますので(リピーティングはプレーヤーを一時停止するか、音声データの加工が必要)、未経験の方はぜひチャレンジしてみてください。
まとめ
- TOEICのスピーキングテストの対策本。
- スピーキングテストの重要な点を確認しつつ対応できる。
- CD付きで、スピーキングだけではなくリスニングにも効果的。