洋画などを見ていると必ずと言って良いほどに聞く fuck という言葉に焦点を当てて、色々な表現を紹介している本です。
実際、fuck を使う表現は一般的でもあり非常に多岐に渡りますので、自分が使わないにせよ、相手の言っていることを理解する上で重要なポイントになります。
また、fuck 以外にも shit や bitch、hell などと言った「下品」とされる単語の表現についても解説しているため、上品な表現だけでなく、下品な表現にも詳しくなりたいという人にはうってつけの本になっています。
全体のフレーズ数も99個と充分な数で、本当に下品な表現からポップスターや政治家も使うような表現まで幅広く解説されています。こうした下品な単語を用いた表現に焦点を当てている本は多くありません。
いわゆる色物のような印象を与える表紙とは裏腹に、まじめな学習者にこそ読んで欲しい本です。
危険度を6段階に分けて解説
タイトルにもなっている通り、基本的には fuck を解説しています。
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英語表現研究会『正しいFUCKの使い方』 |
それぞれの表現には「ポイント」として押さえておくべき事柄が載っているので、その表現は用いても良いものか、そうでないものかが分かりやすくなっています。それでも不安であれば、fuck を避けて危険度の低い表現を中心に覚えましょう。
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fuck や hell を使った名言集も掲載
小さなコラムとして、fuck などのワードを用いている、偉人や映画などのキャラクターからの引用集があります。これのおかげでどのような表現が可能なのか、どういう場面で使うと良いのか、いかにそういったワードが一般的に用いられているのかについて理解することもできます。
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英語表現研究会『正しいFUCKの使い方』 |
Fワードを避けたい人のために、fuck を使わない等価表現も掲載
一般的ではあると言っても、fuck という単語を用いるのは気が引けるものです。
しかし本書には、fuck を用いた40フレーズについて、fuck を用いない場合の表現も掲載されています。そのため、いわゆる「Fワード」を極力避けたいという人にとっても読む価値がある本と言えます。
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英語表現研究会『正しいFUCKの使い方』 |
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汚い表現も重要であるが必要とされる局面もある
一般的には fuck や shit などは汚い表現として忌み嫌われていますが、カッとなったときや、相手に喧嘩などでガツンと言いたいときなどには必要になる表現です。
これは逆に、ネイティブでない我々にはその重大さが理解しにくいため、ついついかっこいい表現だと思って使いがちな fuck を自重することにも繋がります。「お上品な」表現だけでなく、生きて血肉の通った英語を勉強する意味でも、あらゆる学習者が一度は目を通しておくべき本のうちの一つでしょう。
まとめ
- fuck や shit 等を用いた「下品な」表現について、実際に使われているイディオムを紹介しながら解説している。
- 会話のバリエーションを増やしたり、洋画や海外ドラマなどの聴き取り力を上げたりする上で効果的。
- fuck を使わない表現も一緒に覚えれば、更に使いやすい表現集として重宝する。