音楽のリズムに乗りながら単語を覚える人気シリーズ「キクタン」の熟語編です。大学入試やTOEIC、英会話などで役立つ熟語を楽しく学ぶことができます。
やっかいな英熟語を楽しく覚えよう
単語と組み合わせる前置詞などによって意味が微妙に変わるのが英語の難しいところです。「look for~(~を探す)」「look after~(~の世話をする)」「look into~(~を調べる)」などの熟語が良い例です。
ひとつひとつじっくりと「なぜこの前置詞と一緒になるとこの意味になるのか」と考えてみるのも良い勉強になりますが、試験勉強や短期間で覚えたいときには暗記学習で覚えてしまった方が効率は良いでしょう。
『キクジュク Basic 1800』には過去の大学入試問題とコーパスデータ(実際に話されたり書かれたりした言葉を大量に収集した言語データベース)から厳選して集めた熟語が掲載されています。大学入試やTOEICなどの試験勉強だけでなく、英会話など実際に英語を使う場面でも役立つ熟語集です。
目と耳をフル活用して確実に覚える!
「チャンツ」という軽快な音楽に乗りながら熟語を覚えるのが本書の大きな特徴です。目で見て覚えるだけでなく耳からも覚えることで、より記憶に定着しやすくなります。
まずはCheck1でCDを聞きながら熟語の意味を確認します。Check2でフレーズレベル、Check3ではセンテンスレベルでしっかり理解します。初級者の方はチャンツのリズムに合わせて意味がすらすらと言えるようになるまで繰り返し学習するといいでしょう。
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一杉 武史『キクジュク Basic 1800』 |
Basicというタイトルどおり基本レベルの熟語になりますが、大学受験のために覚えておくべき熟語ですので難易度は中級程度といえます。難関校やTOEIC高得点を目指す方は、上級編の『キクジュク Super 3600』も併せて学習されることをおすすめします。
ストレスなく学習を続けられる
687の熟語を、1日16熟語、7週間かけてマスターしていきます。一日に覚える熟語数を16熟語と少なめに設定し、毎日コツコツと続けられるように作られています。
また、忙しいときは「聞くだけモード」で、しっかり学びたいときは内容をしっかり読んだり、例文を音読したりする「しっかりモード」で学ぶなど選ぶことができます。自分のスタイルに合わせて学習を無理なく続けることができます。
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一杉 武史『キクジュク Basic 1800』 |
CDを聞くだけなら、通勤・通学時に覚えることもできます。チェックシートがついているのも学習者には嬉しいポイントです。赤字の箇所を隠して素早く確認できるので暗記学習には大変便利です。
すでにある程度熟語を覚えている中級以上の方は、Check3のセンテンスの日本語訳を参考に熟語を埋めていくという学び方もできます。Chapterごとの復習ページを活用するのもいいでしょう。復習用としてもおすすめできる参考書です。
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一杉 武史『キクジュク Basic 1800』 |
熟語→日本語→熟語の順番で発音した暗記用リスニングCDが付属
CDは各熟語について、熟語→日本語→熟語の順番で発音されています。日本語が挟まっていることのメリットは、CDのみでも学習が可能ということですが、TOEIC600以上が取れる中級者の方の場合、日本語の部分が鬱陶しく感じるかもしれません。
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一杉 武史『キクジュク Basic 1800』付属CD(1枚組) |
CDを繰り返し聞くとともに、熟語レベルの音読、フレーズレベルの音読、センテンスレベルの音読を繰り返すことで、全ての熟語を頭に叩き込んでください。可能であれば、CDを使ってリピーティング(またはシャドーイング)を行えば、より記憶に定着しやすくなり、またアウトプットの練習にもなるでしょう。
まとめ
- 大学入試問題、コーパスデータから必須レベルの英熟語を厳選している。
- 軽快なチャンツ音楽に乗りながら目と耳で熟語を覚えられる。
- 1日に覚える熟語が少なめで、負担なく続けられる。
この『キクジュク Basic 1800』や、シリーズ上級の『Super 3600』は、アルク社の「SIL6000(Standard Idiom List)」という重要熟語リストに基づいて製作されています。SVL12000は『究極の英単語 SVL』シリーズで12000語きっちり収録していますが、SIL6000を全て収録している熟語集は当のアルク社からも出ていません(昔は『Power Idioms』シリーズに収録されていたのですが)。個人的に欲しいので復刊希望します(笑)