『The Japan Times』は現存する日本最古の英字新聞で、日本に住んでいる外国人が主な読者です。
その The Japan Times に掲載された記事の中から、厳選した記事をまとめて隔月(奇数月)に英語教本として発行しているのが、『The Japan Times News Digest』。社会時事に興味を持ちながら英語の学習を進めている人にうってつけの本です。
手間いらずの語句解説・全訳・練習問題付き
各記事に主要な語句の解説が掲載されているので、いちいち辞書で調べる必要がありません。
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ジャパンタイムズ『The Japan Times News Digest Vol.60』 |
「Key Word」として取り上げられた語句には詳しい解説が施されており、理解が促進されます。また全訳だけではなく「訳のポイント」が掲載されており、使い勝手が良い教材です。 「訳を読んでも理解できない」という状況からは免れます。
よってTOEICスコア600以上の方なら、ストレスを感じることなく学習を進めることができるでしょう。それ以下の方でも、解説が記載されていないが意味のわからない語句を調べる根気があれば、取り組む意義がある教材です。
練習問題はリスニング、リーディングともにTOEICに準拠した形になっていますので、 TOEIC対策用にも適しています。TOEIC問題集を解くのに飽きた方が、気分転換を図るものとしてご利用になれます。
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ジャパンタイムズ『The Japan Times News Digest Vol.60』 |
英字新聞を定期購読する前に
掲載されているのはアーカイブを含めれば18記事です。「Sports」「National」「World」「Business」のカテゴリーを網羅しています。
「ニュースの背景」が簡潔に解説されており、英語には自信があるが時事に疎いという方の見識を広めるための教材として利用することが可能です。
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ジャパンタイムズ『The Japan Times News Digest Vol.60』 |
また英字新聞に漠然と憧れていらっしゃる方におすすめです。「英字新聞をすらすら読めるようになりたい」という理想像を思い描き、実際に定期購読されている(されていた)方もいらっしゃるでしょう。
しかし忙しくてついおざなりになり、積み重なる紙の束を前にして落ち込んでしまうという悪循環に陥れやすい新聞の特性があります。まずは『The Japan Times News Digest』のようなダイジェスト版を入門編として段階的に活用なさると、精神的負担が少なくなるはずです。
本リニューアル記念特別号ではディカプリオの音声が楽しめる
使い方の指示は特に記載されていませんが、リスニング問題を解くためにも、まずは繰り返し付属のCDをお聞きになるのが良いでしょう。
レオナルド・ディカプリオがオスカーを受賞した際のインタビューだけでもお聞きください。環境問題に取り組む誠実な人柄に触れることができます。
別冊の「世界のトップランナーの言葉」が秀逸
有名人が放つ言葉は時に私たちの胸を打ち、生きる上でのモチベーションとなり得ます。政治家、起業家、アスリート、俳優・映画監督、ミュージシャンが語った言葉からインスピレーションを受け、ぜひご自身の人生に役立ててください。
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ジャパンタイムズ『The Japan Times News Digest Vol.60』 |
まとめ
- 辞書を引く手間が不必要、かつ取り組みやすい練習問題付きです。
- 時事問題や社会問題に興味がある方におすすめです。
- 音声CDと別冊がつき、お買い得感があります。
わずか1080円の薄い本ですが、著名人のインタービューで生英語のリスニングができたり内容が盛りだくさんの良書です。同社『The Japan Times 社説集』と比べると易しく、TOEICで730~860以上を狙う中級者層にお勧め(社説集の方は860以上を狙う層向き)。