国連英検のB級およびC級の対策本です。国連英検の対策本は非常に数が少ないため、このレベルの国連英検を狙っている人にとってはそれだけで価値がある本であると言えるでしょう。
B・C級にはリスニング問題が出題されるため、それに対策をするためのCDも付属しています。本書は前半と後半に分かれており、前半ではB級の対策を、後半ではC級の対策を、それぞれ分けて扱っています。
国連英検に慣れるのに最適の本
国連英検にはE級まであり、Eは中学校卒業レベルであるとされています。Cは高校レベル、Bは高校レベル上級(または大学生レベル)となっていますが、実際には扱われているテーマが国際情勢や時事に関わってくるため、もう少し難易度は高めです。
国際情勢に関する文章を読んで理解する必要があることから、それに応じた語彙力も必要になってくるからです。
独特の問題傾向や雰囲気に慣れるのに良い
国連英検でC級以上を狙うと国連に関する知識問題が出題されますが、『国連英検B級・C級対策』ではこれもカバーしています。
B級・C級で出題されるこうした知識問題の課題範囲はあまり広くないため、いくつかパターンを覚えることで充分に対応できるでしょう。
![]() |
![]() |
財団法人日本国際連合協会『国連英検B級・C級対策』 |
より高レベルの検定を目指すための入り口としても○
時事問題や国際問題に関する文章を読むことは、高レベルの英検、TOEIC・TOEFLなどの対策にもなります。また検定試験とは関係なく、国際人としての知識を養うことにも繋がります。
文章のレベル自体は決して難しすぎるものではないため、実際に使える英語を身につけたいという人にとっては良い力試しになるはずです。特にこれから国連英検の高ランクを目指していきたいという場合、B級やC級の内容はその土台となる知識なので、段階的に学習していくのが良いでしょう。
![]() |
![]() |
財団法人日本国際連合協会『国連英検B級・C級対策』 |
また、B級はライティングのテストを含んでいるため、英検2級を取得した学習者が英検準1級に挑戦する前に受けてみるのにも最適です。逆に英検準1級に合格している学習者であれば、B級を受けることで知識の抜け落ちが無いかどうかの確認を行うこともできるでしょう。
全体を通して、国連英検の問題の解説がメインとなっている
文法の解説や語彙の解説はあまり詳細というわけではなく、実際の問題を解いてその解説を読む、といったことを繰り返していくタイプの学習書です。そのため、実際に取り組んでみて解説が物足りないと感じた場合、他の文法書や単語集に当たってみる必要があるということもあり得ます。
あくまで、少々レベルが高めの、国際情勢や時事問題を含む問題に取り組んでみたいという学習者向けの問題集です。
まとめ
- 国連英検の入り口として使える問題集。
- 文法や語彙について詳しい解説があるわけではない。
- 国連英検の雰囲気や問題の傾向、パターンをつかむのに最適。