リズミカルなBGMのチャンツにのせて学習する『キクタン』シリーズ、英会話向け基礎編です。「聞いてマネしてすらすら話せる」がキャッチフレーズです。
『キクタン』シリーズの英会話バージョン
リズミカルなBGMとともに英語を学習するアルク『キクタン』シリーズは、主に単語学習用として人気のシリーズです。
一方で、『キクタン英会話』シリーズでは、単語だけでなく簡単なフレーズをチャンツで学ぶことができます。最も初級者向けである『基礎編』は、中学校レベルの英単語1000語限定で構成した、やさしくシンプルなフレーズをとりあげています。
簡単なフレーズ160個を20日間で一周
リストアップされているのは、旅先や日常生活、会社など様々な場面で使えそうな160個のフレーズです。4章構成で、1章は「Sure.」「See you.」など2語以内の短いフレーズ。2章は3語、3章は4語、そして4章は5語以上(例:「I have to go now.」など)と、徐々に長くなっていきます。1日8フレーズ×20日間で、160個のフレーズを学ぶことができるよう設定されています。
本文では見開き左ページに英文フレーズ、日本語の意味、そしてフレーズに関するちょっとした説明がついており、右側のページにはそのフレーズを使ったダイアログ(会話文)が載っています。ページ下部に「Quick Review」というミニ復習問題があるほか、各章の最後に「Review」というページがあり、ダイアログの空所補充方式で復習ができます。
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一杉 武史『キクタン英会話 基礎編』 |
後半には、表現の幅を広げる入れかえフレーズの練習ページや、フレーズの機能別リストがあります。
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一杉 武史『キクタン英会話 基礎編』 |
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一杉 武史『キクタン英会話 基礎編』 |
チャンツにのせてフレーズを学ぶ
フレーズ集として読むだけでも役に立つ参考書ですが、やはりチャンツを活用できるのが『キクタン』シリーズの売りです。
快いリズムのチャンツにのせて、各フレーズが英文→日本語文→英文の順で読み上げられます(ダイアログや入れ替えフレーズの音声は英文・日本語文各1回)。本を見ずにチャンツだけ聞いて学習できるのもメリットですね。
何度もくり返し聞いて、口ずさんで、丸ごと覚えてしまうのがおすすめです。チャンツのリズムのおかげで、自然なアクセント、イントネーションが無理なく頭に入ります。付属のMP3CD-ROMのほか、スマホで音声のダウンロードも可能です。
短いフレーズこそ瞬発力が試される
読み書きならわかるのに、会話だととっさに出ない…そういった悩みは意外に多いです。とくに英会話ビギナーの場合、短い返事やあいづちすらスッと出ないことに、フラストレーションを感じることもあるでしょう。
読み書きと違い、会話では“瞬発力”が必要ですが、これはやはり日頃からの「慣れ」がものを言います。チャンツを使って、ほぼ無意識に口から出るくらいに練習しておけば、こうした悩みも解消されるはずです。
中学英語、英検なら3級レベルのフレーズばかりですが、これを一冊きちんとマスターできれば、日常会話はかなり楽になるでしょう。
まとめ
- リズミカルなチャンツを使って学ぶ、中学英語レベルの英会話フレーズ集です。
- 音声は英語→日本語→英語のサンドイッチ方式。
- 反射的に言葉が出るくらい、くり返し聞きこむのがおすすめです。