動物好きはもちろん、それほどでもない(?)という人でもじゅうぶん楽しめる、多読にぴったりの読み物です。対訳式なので、英文読解が苦手な方でもサクサク読んでいけます。
90種近い動物の雑学を英語で読む
「じっぴコンパクト新書」(実業之日本社)は、生活に役立つうんちくやタイムリーな話題をラインアップした新書シリーズで、英語対訳つきのタイトルも多数刊行されています。
『英語対訳で読む動物図鑑』は、動物の生態・分類・特徴などを扱った親しみやすい内容です。犬・ネコ・ネズミなど身近なものから、パンダやクマ、またヌートリアやアルマジロなどちょっと珍しいものまで、90種近い動物について取り上げています。
対訳式だからどんどん読める
見開き左ページに英文、右ページには動物のイラストと日本語訳という「英日対訳レイアウト」となっています。英文ページには、ポイントとなる単語の下に日本語の意味を付記してあるため、辞書を引かないでどんどん読み進めることができます。
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飯野 宏『英語対訳で読む動物図鑑』 |
単語については、実は結構難しい単語が多く出てきます。とくに冒頭2項目は生物の分類に関わる概要を扱っていますので、英検1級試験の長文問題でお目にかかりそうな単語もちらほら…。しかしそういった単語にはすべて意味が書いてあるので、内容をつかむぶんには心配はいりません(ただし「何と発音するのだろう?」というのはご自身で調べるよりほかありませんが)。
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飯野 宏『英語対訳で読む動物図鑑』 |
なお各センテンスには番号がついており、右側の日本語訳にも対応していますので、どの部分がどういう訳になるのか、簡単にわかります。非常に親切で、読みやすいつくりです。
ビギナーから中・上級者まで幅広く楽しめる
本文の内容は、中学校で習う基礎英文法が身についていれば、無理なく読めるでしょう。単語の意味を調べなくてよいので、英文のつくりを読みとることだけに集中できます。その結果、スピーディに読み進むことができ、コロケーション(語の適切なつながり・組み合わせ)も自然と学ぶことができます。
何より、内容が面白く、読んでいて楽しいので、読み進めるのが苦になりません。「ねえねえ、これ知っている?」と他人に自慢したくなるような雑学知識がいっぱいで、飽きずに読み進められます。多読トレーニングをしたい人には、とてもよい素材となるでしょう。新書なので、コンパクトでかさばらないのもよいですね。英語学習ビギナーやお子さんから、中・上級者まで幅広く楽しめる、おすすめの一冊です。
まとめ
- 対訳式で気軽に読める、動物に関する読み物です。
- 難しい単語には日本語訳が付記されており、ストレスなく読めます。
- 多読用教材にもぴったり。楽しみながら英語を学べます。