日常の生の音声を聞くことで、ネイティブスピーカー並みのリスニング力を身につけることを目指すリスニング教材です。
人工的な音声ではなく日常の音声をたくさん聞く
リスニング教材は通常、プロのナレーターが標準的なスピードやアクセントで英文を読んだものが録音されています。しかし、本書はアメリカ人に街頭でインタビューをして、その場で録音されているため、日常の場面で遭遇するように雑音があって音声がクリアでなかったり、話し手によっては独特の発音や話し方であったりします。
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イヴ・ローゼンブルーム『リスニング難度A+』 |
民族背景や性別、年齢、職業などが異なるアメリカ人へのインタビュー30本とお気に入りのジョーク10本を収録してあります。人生の転機、理想の仕事など興味深いインタビュー内容で「聞きたい!理解したい!」という意欲がわくので、たくさんの生の英語を聴く学習が続けられます。
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イヴ・ローゼンブルーム『リスニング難度A+』 |
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全てを聞き取れるようになるよりも内容を理解する力をつける
ネイティブスピーカーでも話し手の全てを聞き取っているのではなく、文脈や話の流れから内容を推測して意味を理解しています。大切なのは一言一句すべてを聞き取ることではなく、問題意識を持って聴き内容を理解することです。
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イヴ・ローゼンブルーム『リスニング難度A+』 |
本書ではそれぞれのインタビューの前にクイズが出題されるので、その点に着目しながら音声を聴くことで「問題意識を持ちながら聴く」という訓練ができるようになっています。
英文を読めばわかるから聞いてもわかるへレベルアップ
英語学習者でリスニングが苦手な人の多くが、英文を読めば内容が理解できるのに聞き取れないという悩みを持っています。それは英語の音を知らないからです。
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イヴ・ローゼンブルーム『リスニング難度A+』 |
単語の意味はわかっていてもそれが実際にはどのように発音されるのか「耳で知る」必要があります。そしてたくさんの英語を聴くことで、音のつながりや単語がどのように聞こえるのかのテンプレートをどんどん増やしていくことが「慣れる」ということです。
各インタビューの後には重要語句やフレーズが掲載されているので、確認することでさらに音のテンプレートを増やすことができます。
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イヴ・ローゼンブルーム『リスニング難度A+』 |
語学専用プレーヤーを使ってディクテーションを効率化
現役医学生・諏訪部麻里子の『かゆい所に手が届く!ディクテーション勢は必見すべし!』
音の約束事をマスターする
日本語を話す人同士が当たり前のように「ん」は同じ音だと共通の理解があるように、英語でも"let"の"l"と"feel"の"l"は同じ音だと英語を母国語とする人たちの間では共通の認識があります。
このことを「音韻」といいます。英語学習をする日本人にとって例にあげた2つの単語の"l"は別の音のように聞こえることがありますが、それを同じ音に聞こえるようになるのが英語の音が分かり、慣れるということです。そして話す人がどんな人か、どんな状況で話すかに関係なく聞き取れるようになることが、ネイティブスピーカー並みにリスニングができるようになることを意味します。
まとめ
- 人工的な音声ではなく日常の音声をたくさん聞く。
- 全てを聞き取れるようになるよりも内容を理解する力をつける。
- 英文を読めばわかるから聞いてもわかるへレベルアップ。