TOEFLのリーディング対策として取り組むように編集されており、中級者以上の幅広いレベルの学習者におすすめできる内容です。
英検で言えば英検2級〜準1級の長文
文章の難易度は英検2級〜準1級程度、内容は学術的なものから歴史的事実、歴史上の人物紹介など多岐に渡ります。
まず、全17回からなるウォーミングアップ問題と、実際の試験と同じ長さの問題があります。
その後に本試験と同じ感覚で受けられるオンライン模試のサービスが付属しており、段階的な学習が可能です。最後の模試は本にも問題が掲載されているため、オンライン環境がない場合でも問題ありません。
問題数も多く豊富ですが、実際のTOEFLと同じ難易度の長文をとにかく解きたい、という場合には物足りなく感じるかもしれません。
一方で、初めてTOEFLに取り組む人や、TOEFLと同じように学術的な内容の英文が出題される英検の対策として、様々なトピックに触れたい人に適しています。
まずは短いウォーミングアップで肩慣らし
ウォーミングアップ部分の問題は、実際のTOEFLよりも難易度がやや低く、全体の長さも短くなっています。そのため、まずはTOEFLではどのような単語やトピックが出題されるのかを確認するのに向いています。
同時に、各英文の読解で留意すべき点についても触れられているため、中級者から上級者へのステップアップに役立つでしょう。
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田中 真紀子『TOEFLテスト リーディング問題270』 |
一方で、解説はややあっさりしており、納得のできる解説かと言われれば疑問が残ります。そのため、受動的な勉強ではなく、能動的に自ら疑問を持ちつつ、調べることで学習を進めていくタイプの学習者により向いていると言えます。
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田中 真紀子『TOEFLテスト リーディング問題270』 |
連続的な長文に慣れる
本の後半部分は、ウォーミングアップ部分の倍以上の語数になっています。目標時間も記載されていますので、実際にTOEFLのリーディングだと思って取り組むのが良いでしょう。
ここで連続的に長文を解くことに慣れて、より多くの長文を読んでもスタミナが切れないようにすることが重要です。
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田中 真紀子『TOEFLテスト リーディング問題270』 |
また、長文の中に出てくる単語はどれも内容理解の上で非常に重要なものです。普段の学習では特定の知識に関する単語に偏りがちになることもありますが、その解消の第一歩として役立てるのが良いでしょう。
Web特典で実際の雰囲気を体験
『TOEFLテスト大戦略シリーズ』は全てそうなのですが、このリーディング問題の本にも、パソコン上で実際の試験のように解答することのできるコードが付属しています。
紙面で受けるテストとパソコンの画面で受けるテストでは雰囲気が違ったり、スクリーンの明るさに慣れなかったりすることもありますが、そうした心配も事前に解消できます。
もしもパソコン上で問題を解くときと紙面上で問題を解くときで差があるような気がしたならば、日頃からパソコンで英文を読むようにするなどといった対策を講じることもできるでしょう。
まとめ
- 中級者から上級者まで、TOEFLの雰囲気を掴みたい人に向いている。
- ウォーミングアップの段階で必須語彙をまとめているため、単語の抜け落ちが無いか確認できる。
- 長文を読む際に意識するべきことについて触れており、長文問題の点数に伸び悩んでいる人におすすめ。