英検準1級の語彙問題対策として編集された本です。全部で2つのチャプターから成っており、チャプター1はユニット1から6まであります。
このユニットはそれぞれ、政治/法律、経済/ビジネス、日常生活、文化/芸術/スポーツ、教育/学問/科学、事件/ニュースといったようにジャンル分けされています。チャプター2はイディオムで、そのあとに模擬テストが4回分ついています。
ジャンル別に狙いを絞った語彙問題で、苦手ジャンルをチェック
英検2級と英検準1級では、求められている単語量とジャンルの幅が大きく異なります。本書では、主要なジャンルとして上げられている6つのユニットを学習することで自分がどのジャンルの語彙に疎いかをチェックできるので、単語力のベースを固める上で非常に効果的です。
英単語とイディオムの問題の比率の関係から、掲載されているイディオムの量は英単語に比べて少なめですが、的を絞った出題になっているため、無駄な学習になりにくくなっています。
問題を解いてすぐに解説を読むページレイアウト
本シリーズの特徴でもありますが、ページの左側に問題、右側にすぐに答えと解説が載っているため、ちょっとした空き時間にも勉強することができます。
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旺文社『英検準1級語彙・イディオム問題500』 |
解説は短いながらも適切で、正答以外の選択肢について触れているものも多く、効率的な学習に一役買っています。
模擬テストに関しては通常の試験問題と同じように問題と解説をそれぞれまとめてありますので、チャプター1と2は少しずつ学習を進めて、時間がある際に模擬テストに取り組むと良いでしょう。
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旺文社『英検準1級語彙・イディオム問題500』 |
質の良い厳選された問題で合格に一気に近づく
英検2級をある程度余裕をもってクリアできた学習者であれば、これ1つで充分に英検準1級に対応することができます。500の問題の正答を覚えるためにまず1周、その後で他の選択肢の単語についても覚えるようにすれば効果は何倍にもなります。
ここで出題されている単語は英検1級や英字新聞では基本単語として扱われるものも多いので、より上級の学習を目指すのであればぜひモノにしておきましょう。その意味で、この本はいわば上級の英語学習者への入り口と言える本です。
また、本書に掲載されている単語については本の最後にまとめてありますので、活用することで単語集としても用いることができます。
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旺文社『英検準1級語彙・イディオム問題500』 |
ただし、当てられている日本語訳は英単語に対して1つであることが多く、多義語や複数の意味を持つイディオムの解説についてはやや不十分なところがあります。そのため、ここで覚えた単語は必ず、自身でも辞書を引くようにしましょう。
まとめ
- ジャンルごとに分けられた厳選問題で、上級の英語学習者として一歩を踏み出す本。
- スキマ時間で勉強しやすく、模擬テストもついている。
- 単に問題を解くだけでなく、選択肢のその他の英単語を辞書引きで覚える学習法も有効。