忙しいビジネスパーソンや時間のない学生が、それでも隙間時間にTOEICテストに向けて勉強することができるように練られた本です。ポケットサイズになっており、携帯性に優れています。
新傾向に対応したリスニングからリーディングまでの問題集
『TOEIC TEST 模試特急 新形式対策』には無料でダウンロードできる音源が付属しており、それによりリーディングだけでなくリスニングも学ぶことができます。前半部分は実際のTOEICに準じた模試になっており、後半部分が解説です。
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森田 鉄也『TOEIC TEST 模試特急 新形式対策』 |
2016年から変更になった出題形式に初めて挑むという人、あるいはそもそもTOEIC自体が初めてで、どのような問題が出るのか分からないという人はここから始めても良いでしょう。
TOEIC満点講師による丁寧でわかりやすい解説
TOEICの問題集で、リスニングからリーディングまでの問題を全部収録している類いの問題集には、解説が粗雑なものが少なくありません。しかし、本書の解説は初心者の目線に立っていて分かりやすく、ある程度英語を勉強してきた人であれば理解は容易です。
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森田 鉄也『TOEIC TEST 模試特急 新形式対策』 |
注釈がついている単語もどれも重要単語であり、それを全て覚えるだけでTOEICの基礎固めもだいぶ進みます。知らない単語や覚え漏れにはチェックをつけて、しっかりと土台となる知識をつけましょう。
特急シリーズ他書と比べての携帯性のメリットについて
特急シリーズの他書は、隙間時間で勉強しやすいような構成になっていますが、TOEICの問題を丸ごと押さえようというコンセプトであることもあって、隙間時間の勉強には向いていません。
もちろん、パートごとに少しずつ勉強したり、空いている時間に少しずつ進めたりすることは可能ではあるのですが、それでは本番の時間感覚が身につかず、勉強効果は半減してしまいます。
つまり、腰を据えてしっかりと時間を取って勉強する必要があり、その点で本自体のコンパクト性のメリットが薄れている面があります。
ただ、小型の本なので持ち歩きやすいため、一度問題を解くところだけはしっかりと時間をとり問題の答え合わせは隙間時間を使って行うなど、多少の工夫をすれば有効活用することもできます。
また、本自体の値段も890円+税と比較的安い価格なので、最初にTOEICの問題形式をチェックしたいという人にはうってつけの本であるのは間違いありません。本書の後で自分の弱点となっているパートを強化できる本に取り組むことで、効率的な学習が可能になることでしょう。
まとめ
- 新形式TOEICを丸ごと体感できるポケットサイズの本。
- 携帯性は高いが、問題を解く部分はしっかりと時間を取ること。
- TOEICの入門書としてはお手軽でハードルが低い。