TOEIC L&R TEST パート3・4の対策に特化した問題集です。『新TOEIC TESTパート3・4特急実力養成ドリル』の増補版となります。
主にTOEIC600点以上の学習者が対象です。
パート3・4の問題をひたすら解きたい学習者にぴったり
多くのTOEIC学習書は章の間に学習者のモチベーションを高めるようなコラムが掲載されていますが、この本にはそのようなページが割かれておらず、どんどん問題を解きたい学習者にとってはうってつけの作りとなっています。
そして、第1部から第3部までにPart 3とPart 4の問題が合計51セット153問出題されていますが、これは本試験の2倍強の設問数です。Part 3とPart 4は英文の読み上げられる量がPart 1とPart 2よりも増えるため、受験者の多くが苦手としており、これを集中的に解ける問題集の存在はリスニングで高得点を狙う学習者にとって、非常に価値が高いでしょう。
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神崎 正哉『TOEIC L&R TEST パート3・4特急 実力養成ドリル』 |
リスニングの設問を解くときは、リーディングの設問を解くときに比べて場所的制約を受けずに済みます。この問題集は新書サイズのため、通勤や通学のための移動の電車の中でも解答することができ、全ての問題の解答を終えるまでの時間がリスニングパートの中でも最も長いPart 3とPart 4に対して時間を効率的に使えるのは一つのメリットだと言えるでしょう。
穴埋めディクテーションでリスニング力と語彙力を底上げしよう
『TOEIC L&R TEST パート3・4特急 実力養成ドリル』には、設問の次のページにスクリプトが載っていますが、全文丸ごと掲載されているわけではなく所々に空欄があります。
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神崎 正哉『TOEIC L&R TEST パート3・4特急 実力養成ドリル』 |
4ページの「本物の実力を養成しよう」の中で、著者はこの本で使われる会話やトークの語句はPart 3とPart 4だけでなく他のパートでの頻出の重要語句がたくさん含まれており、それらの語句を記憶に定着させるため穴埋めディクテーションを用意したと述べています。
リスニングはいかに正確に音を聞き取れるかが正解できるかどうかの分かれ目になりますので、今まで漫然に音を聞き取って解答し点数が伸び悩んでいた人がスコアアップするには有益なトレーニングとなるはずです。
新形式問題にもしっかり対応
『TOEIC L&R TEST パート3・4特急 実力養成ドリル』の終盤は旧版には無かったパート3・4の新形式問題が占めています。旧形式のテスト比べ、パート3では「3人の話者の会話が使われる」、両パート共通部分として「視覚情報を使った問題が加わった」などの点で変更がありました。
第二部までパート3では話者が二人なので、話の流れが比較的掴みやすいでしょうが、もう一人増えることで情報が錯綜し、ある程度の英語力がないと具体的な場面をイメージすることが難しいと推測します。
さらに視覚情報を使った問題では図から素早く情報を取り入れ整理する力が要求されます。
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神崎 正哉『TOEIC L&R TEST パート3・4特急 実力養成ドリル』 |
しかし、上記の傾向の問題もこの本にはしっかりと盛り込まれていますので、とにかく問題に繰り返し取り組み、慣れることが肝要でしょう。
まとめ
- TOEIC パート3・4の問題だけを通勤・通学のような場面でも集中的に解けます。
- ディクテーションを通じて、地に足のついた語彙力、リスニング力を養成できます。
- 新形式問題に果敢に挑戦し、解法を体に染み込ませることが重要です。