旺文社『英文で覚える英単語ターゲットR 1900レベル』は、同社『英単語ターゲット1900』のPart1・2に掲載の1500語を、長文読解型の単語帳にコンバートした1冊。国公立2次試験や難関私大を目指す受験生に対応し、ハイレベル英単語をマスターするための良書です。
『英文で覚える英単語ターゲットR 1900レベル』は英単語を音読で覚える
英単語が1500個羅列しているだけの参考書では、学習意欲も湧きませんし、使い方の理解も深まりません。その点、ユニットを100個に分け、それぞれ15個の見出し英単語を入れることで、メリハリをもって学習できる工夫がちりばめられています。
旺文社のホームページからは音声ファイルのダウンロードが可能になっており、音読での学習が推奨されています。100のユニットが終わっても、2度3度と繰り返すことで、さらに定着度がアップしていきます。
考えつくされたレイアウト
各ユニットは、英文ページと単語ページの計4ページで成り立っています。まずはタイトルと読解ポイントを確認することで、これから読む英文読解のヒントを得ることができます。見出し英単語は赤字になっており、付属の赤シートで隠すこともできます。
見開きの右側には和訳があり、見出し英単語の意味も赤色になっているの、対比しやすくなっています。ページ下側には、構文や英語表現についての解説があるため、英文構造も一目で理解することができます。
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旺文社『英文で覚える英単語ターゲットR 1900レベル』 |
単語ページには、その単語の代表的な意味が赤字で書かれ、英文中の意味には下線が引かれています。時間に制限がある時は、まずは赤字の意味だけを覚え、2回目以降の学習時にその他を確認するといった使い方も可能です。
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旺文社『英文で覚える英単語ターゲットR 1900レベル』 |
エッセイ風のテーマが秀悦
100のテーマは、ネイティブが書き下ろしたオリジナルのテーマです。その中にはアメリカの文化や学校事情、時事や環境問題、世界各国の都市事情、AKB48や日本の文化がちりばめられています。総じて読みやすい内容で、学習者に飽きさせないように工夫されています。
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旺文社『英文で覚える英単語ターゲットR 1900レベル』 |
国公立2次試験や難関私大を目指す受験生向き
センター試験や中堅私大向けには、弟分的存在である『英単語ターゲットR 1400レベル』が用意されているので、そちらがおすすめです。
本書には「erosion」「hollow」「incorporate」のようなTOEICスコア780点レベルの難易度の高い単語も多く掲載されています。国公立2次試験や難関私大を目指す受験生が、短期間で単語力と読解力をアップさせるのに適した参考書といえます。 『英文で覚える 英熟語ターゲットR』は、長文を読みながら英熟語を覚えることを目的に作られた大学受験向けの英熟語教材です。大学受験の英熟語に関してはこれ一冊で難関大学までカバーできます。 『英文で覚える ... 続きを見る
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まとめ
- 『英単語ターゲット1900』の入試頻出語1500語を100の英文に分けて再編集。
- 文脈の中で覚え、音読で覚え、繰り返し覚えることで定着率が大幅アップ。
- 読みやすいエッセイ風のテーマで、難関大を目指す学生向けに飽きさせない工夫が満載。
編集長からひとこと
難関大受験生が良く使っている『英単語ターゲット1900』の長文版です。Z会『速読英単語』に類似していますが(笑)、後発なだけあってなかなか痒いところに手が届いた作りになっています(※個人的には英和の各文が番号で紐づけられているのが良いと思いました…!)。ターゲット1900の収録語がベースで、最難関大学にも十二分に対応していますね。『速読英単語』シリーズとどちらを選ぶかは好みの問題で、どちらでもよいのではないでしょうか。単語は音声も併用すれば効率的に覚えられますので、必ず音声素材も活用してください。