TOEICテストPart5とPart6の攻略法を解説したテキストです。従来の参考書とは一線を画す、ロジカルなアプローチによる最短の解答方法を伝授しています。
ビジネスマンから高い支持を受ける「特急シリーズ」の1冊で、やみ雲に問題集をこなす前に取り組んでおくと効果絶大です。
英語上級者の頭の中を論理的に解き明かす
TOEICスコア900点以上の学習者であれば、文法力や語彙力によって、Part5とPart6のほとんどを正解できるはずです。しかしながら、そうした英語上級者であっても、どのように正解を導き出しているのかを論理的に説明するのは容易ではありません。著者は、極めてロジカルなアプローチで、Part5とPart6の攻略法を分かりやすく解説しています。
その攻略法は、第0章「迅速かつ正確な攻略法」に全て記載されています。以下にそのエッセンスを3つご紹介します。
エッセンス① 構文先行型は5秒~20秒以内に解く
選択肢の意味に類似性があり、品詞もしくは形が異なる設問を「構文先行型」と分類し、5秒~20秒以内で解くようにアドバイスしています。例えば、「Ms. Harmel called the hotel to request the (選択肢)」の場合、選択肢に入るのは名詞なので、選択肢の中から「cancellation」を選ぶというものです。
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花田 徹也『新TOEIC TEST 文法 特急2 急所アタック編』 |
英語の構文に基づけば、選択肢に入る品詞は自動的に限定されます。意外とこれに気付かず、選択肢の単語の意味を日本語に訳していたという学習者も多いはず。文法問題は、論理的な根拠に基づいて正解を導き出すことができるのです。
エッセンス② 構文先行型は日本語に訳さない
構文先行型については、日本語に訳さないことも重要です。日本語に訳すことで、スピード処理能力が低下し、焦点がぼやけてしまいます。つまり、英語と日本語は単語の構造が違いすぎるため、日本語に訳すと、違う品詞の単語が同じ意味になってしまうのです。
エッセンス③ 無駄な個所は読まない!
また、文章がカンマで区切られている場合に、余分な個所を読まないというテクニックも解説されています。つまり、選択肢がカンマより後ろに位置していれば、カンマより前の部分は読まずに解答を導くことで、数秒の時間のロスも省くというものです。
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花田 徹也『新TOEIC TEST 文法 特急2 急所アタック編』 |
中級者から上級者まだ幅広く活用できる
TOEICスコア600点以上の学習者であれば、Part5とPart6の解答方法に革新をもたらすこと間違いなしです。これまで、問題文を全て読んで日本語に訳していた学習者にとって、無駄で非効率な作業との決別になります。
TOEICスコア900点以上の学習者であっても、これまでの取りこぼしが大幅に削減できます。いままで最後まで迷っていた選択肢も、論理的なアプローチで自信を持って正解を導けるようになるのです。
まとめ
- TOEICテスト Part5とPart 6(文法問題)の攻略法を実践演習で解説した良書。
- ロジカルなプロセスで、いかに無駄を省くかというプロセスを伝授。
- 中級者から上級者にも、新たな発見があること間違いなし。