女子大学生が日常生活と英語学習を両立させていく悪戦苦闘(笑)を赤裸々に書き連ねる「Marikoの英語勉強帖」。今回は、英語学習方法について分かりやすくまとまっていた本を見つけたのでご紹介します。
『英語が身につく ちいさなノート術』(Marie著/KADOKAWA)を拝読して
書店では英語学習のための教材はたくさん売ってあるのですが、意外と「英語学習そのもの」に特化して言及した本は見当たらないものです。勉強法総論、のような本はよく見かけるのですが、その内容を全て英語学習に反映できるとは限りませんし、本が堅苦しすぎて読み切れずそのまま売却…なんて苦い経験も!
今回紹介する『英語が身につく ちいさなノート術』は、帰省時、地元の書店で見つけたもので、ビジネス書コーナーではなく英語の参考書コーナーに置いてありました。
勉強法の具体的な方法は良い成果を出している人に限ってそれを自分の財産ととらえ、「門外不出」にすることも多く(医学部あるあるでもあります…辛い!)、その全貌を把握することは難しいことがあります。著者は二児の母親でありながら、言語系でない専門学校に通いつつ、TOEIC900以上を達成した、「結果を出した」方です。多忙を極める中で生み出された著者の勉強テクニックに興味を惹かれ、購入に至りました。
私の中で、「これ私もやっていたけど、やっぱり良かったんだね!」「この方法、別のことで使っていたけど、よく考えたら英語学習にも使えるよね!?」「この発想は無かった…。」と、個人的に印象深かったテクニックを紹介します。
①「覚えにくい単語」は最初か最後に持ってくる
心理学的には、「系列位置効果」と呼ばれているそうで、リストの最初もしくは最後のものは頭に残りやすいのだそうです。著者は「何かを始めようとすると、大体最初からやるし、途中でドロップアウトして、また再開した時も最初からやろうとするから、結果的に最初のものを繰り返し見ることになって、最終的に最初のものが記憶に強く残る」という影響もありそうと書いてありました。
これは私も感覚的に「最初のもの」を特に覚えていることが多いと捉えていたので、裏付けを知ってなるほどな、と思いました。
ちなみに、私は単語帳の表紙裏に覚えていない単語を殴り書きしておいたり(雑!(笑))、演習ノートやまとめノートはルーズリーフで管理して、覚えていないことは一番前に持ってきたりしていました。
②日記の下に覚えたい表現をプラスする
著者は日記のページ下に覚えたい表現を「今日の名言」風に記していたそうです。私は高校生時代、メンタル面を強化すべく、偉人の言葉を調べて日記の下に写していたのですが、これを英語で行っていたらもっと勉強になったのでは?と思いました。名言でなくても、例えば苦手な『DUO 3.0』の例文、映画のワンフレーズ、英語ニュースの見出しなどでもよいと思います。
③テキストを裁断する
私は本好きが行き過ぎて「本を切る」という作業がどうしても生理的に受け入れられず実際にしたことはないのですが、医学書を裁断してクラウドサービスなどでデータとして管理する医学生も最近は多く、分厚い本を自力で裁断している学生も少なくありません。
著者は外注してテキストを裁断してもらうことを推奨されています。裁断がキレイだとスキャン画像もおのずと美しくなりますし、書籍の管理もしやすくなります。裁断後のものを手元に残すとしても、「一日量」を判断しやすく持ち運びも楽になる、とのことでした。
おかれている環境もあってか、私には裁断を外注する、という発想がこの本を読むまでなかったですし、最近遅ればせながらEvernoteという、クラウドサービスを利用し始めたので、テキスト裁断外注も検討しようと思います。
まとめ
今回は『英語が身につく ちいさなノート術』(Marie著/KADOKAWA)をご紹介しました。
他にも、計画の立て方、復習ノートの作り方、ディクテーションの具体的な方法、付箋の効果的な使い方など、「今まで試したことなかったけれど、意外とすぐ取り入れやすそうなテクニック」が多く見られました。著者自身が多忙な環境におられただけに、時間の使い方が大変上手な方だと感じました。
著者が実際に使っている本や付箋の写真がたくさん挿入されていましたし、説明も端的で読みやすかったです。大学生や社会人で多忙を理由にどうしても英語学習を後回しにしてしまいがちな人は自分への喝、自分への投資としてぜひ一読してほしい本です。