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現役医学生・諏訪部麻里子の『医学部受験生に必須な「センター英語9割」をこうして実現しました』

私の現役時代でのセンター英語は192点、浪人時代では198点でした。私の成績パターンは現役浪人通して、特に医学部受験生女子に多い「文高理低」です。理数の細かいミスをカバーする上でも、医学部入試を突破するためにも「センターで英語9割」は私には絶対必要な条件でした。

現役浪人を通してセンター試験の英語で9割を確実にとるためにはどうしたらよいのか気を付けていたことをまとめてみます。

「センター試験のための勉強」を実はほとんどやってない。

実は私はセンター試験のためだけの勉強をほとんどした記憶がありません。高校では口を酸っぱくして過去問を解いて形式や問題に慣れるんだ!と言われていましたが積極的にセンター英語の過去問を解いたことはありませんでした。解いても、高校の課題として強制されたせいぜい2回分くらいです。その分は他の教科の演習に使っていました。

センター試験でよく見かける形式である、文法や単語「穴埋め選択式問題」や「並び替え問題」への対策は高校で課される小テスト・定期テスト・実力テストなどを利用しました。小テストや定期テストで満点を狙うくらい綿密に勉強したことで、センター試験レベルの単語や文法はカバーできていました。

読解問題は学校での教材や問題集をまずは「絶対に辞書を使わないで」どれだけ分かるか・解けるか、を意識して予習したり演習したりしていました。本番では「辞書は絶対に使えない」環境ですから、この状態で自分はどれくらいのレベルの文章を理解できるのか意識していました。センターレベル以上の長文を授業で使っていた高校の環境あってこそですが、高校の授業でセンター対策が効率よくできるかは見極めるべきです。

現役生の方でセンター英語9割を狙っている方は今一度初心に戻って学校の小規模のテストをおろそかにしていないか確認してみましょう。つい受験が迫ると校内実力テストや外部模試など範囲が広くて志望大判定が出る試験に目を向けてしまいがちです。が、自分の普段の学習の粗さがすぐに反映されるのは小規模なテストへの取り組み方だと思います。期限(試験日)が細かいスパンで組まれていてすぐに自分のできていないところが分かるのが小規模テストの良いところなので是非有効活用しましょう。

一方、浪人生の方でセンター英語9割を狙っている方は、通っている予備校の授業に小テストがあれば手を抜かず参加しましょう。また、最近の参考書や単語帳には自分で確認テストがしやすいものも出版されています。浪人を期に新たな教材を探して、使い勝手の良いものを選んでもよいと思います。

センター試験につきものの「発音・アクセント」問題については最後まで苦戦しました。帰国子女でもなかったので…。学校でも時間があまり割けなかったのか、「ゆとり世代」だからだったのか、あまり授業では取り上げられることもありませんでした。ただ、おそらくこの問題は他の受験生も手薄でしょうし、逆にここで差をつけられるとも言えます。

私は現役生の時は「データ分析 大学入試アップグレードUPGRADE 英文法・語法問題」を、浪人生の時は「Next Stage 英文法語法問題 –入試英語頻出ポイント 215の征服-」を使用していました。どちらも高校で薦められたのですが、発音・アクセントの問題が分かりやすくまとまっており使いやすかったです。

UPGRADE英文法・語法問題文法・語法・語い・熟語・会話・発音/アクセント―〈データ分析〉大学入試 Next Stage英文法・語法問題―入試英語頻出ポイント215の征服

私が志望していた大学は発音・アクセント問題の出題傾向が無かったことから、発音・アクセントはセンター試験のためだけに勉強する必要がありました。ですので、こういった厚めの文法語法の問題集を使って集中的にパターンを暗記することで時間を節約し、センターで9割をとることに繋げました。

私立大学など、大学の二次試験に発音・アクセント問題が出ることが予想される人にはお勧めできる方法ではありませんが、まずは自分の志望大の出題傾向を調べてみてほしいです。

センター試験「にも」効果ある勉強とは?

普段センター試験に直結した勉強をほとんどしない分、センター試験「にしか」役に立たない勉強ではなくてセンター試験「にも」効果のある勉強をするようには意識していました。

まずは、文法・語法問題を解く時は「3秒以内に選択肢が絞れなければ『分からない』と見なす」ことを徹底しました。「分からない問題」と認定された問題はルーズリーフに抜き出した上で繰り返し何度も解くようにしました。試験中では文法・語法問題に時間をかけずに正しく回答できるようになったおかげでセンター試験9割の実現がしやすくなったのだと思います。

また、文法・語法問題を「例文」としてみなし、一問ごとに和訳しそれを英訳できるように練習していました。30文ごとくらいのブロックに分けて、確実に暗記をしていったことで自然と「正しい英語」を身につけることができました。英作文に抵抗なく取り組むことができたのはこの方法で練習量を正しく積めたから、だと思います。

また、Z会出版の「速読英単語 必修編」をCDと併用したことで、リスニングや頻出単語チェック、読解スピードの向上を同時に訓練することができました。色んな使い方ができる単語帳が良いな、と考えた選択でしたが私には合っていたようです。

速読英単語1必修編[改訂第6版]

私は音を聞きながら勉強したいタイプだったので、その時もこのCDを流しっぱなしにしていたのを思い出します。少ない教材を完璧にする、というポリシーもセンター9割ゲットに通じるものがあるのかもしれません。

外部模試の活用方法

高校や予備校でセンター形式の外部模試を受ける機会があるでしょう。試験会場のような緊張感で正確に時間を計りながらマークシートに回答する、というシチュエーションはなかなか自力で作り出すことは難しいものです。面倒くさがらずにきちんと参加するべきだと思います。

私の英語の担任の先生は「難関大や医学部を目指すならセンター英語は30分短縮して9割獲得を目指せ」とおっしゃっていました。私も実際それを心がけて模試では自分の中で試験時間を30分短縮して9割を取っていました。30分という時間が残っていればかなり余裕を持って見直しができます。また、仮に大きなマークミスを見つけてマークし直さなければならない事態に陥っても、冷静に対応すれば十分間に合います。

実際の試験でも30分余ったので、念入りに見直しをすることができました。浪人時代ではこの時ケアレスミスが見つかったのですが、修正によって増えた点数が合格最低点と自分の最終得点との差と同じでした。もしあの時余裕を持って見直していなければ合格していなかったのかもと恐ろしく思っています。

最後に

センター英語で9割を狙っている人の多くは英語だけでなく他の教科も高得点を出し、総得点でもかなり高い目標を設定している人だと思います。その分、英語以外の科目も勉強しなければならないし、そもそもセンター対策も最低限で二次試験対策もしたい!と考えておられるはずです。ですので、二次試験対策をしながらセンター対策ができる、という発想を意識して効率を重視することをお勧めします。

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現役医学生・諏訪部麻里子氏が医学部に合格するために使っていた教材の紹介があります。
英単語奮闘記~国公立医学部医学科への道~

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諏訪部麻里子

諏訪部麻里子

国立大学医学部在学中(※記事執筆当時)。大学入試でセンター試験、二次試験をほぼ満点で通過した異次元級の英語力を持つ。医学の勉強のかたわら、さらなる高みを目指して英語の研鑽を積んでいる医学系女子。 詳しいプロフィール / 記事一覧

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