【シャーロック・ホームズ】第7回 思わず唇が歪む秀逸な物語 『The Man with the Twisted Lip』
シャーロック・ホームズの短編を紹介する本コーナーも、ついに6冊目の紹介となりました。今日は、個人的にとても好きな短編、『The Man with the Twisted Lip』を紹介します。拙訳では『歪んだ唇の男』となっていますが、『唇のねじれた男』というタイトルの方が一般的かもしれません。 プロット、言葉遊び、そしてシャーロキアンとして考えるべき謎。あらゆる面白さが詰め込まれて、それでもコンパクトにまとまっている本作は、最初の一冊としてもぜひオススメしたい一編です。 ●執筆者・堂本氏の著作『歪んだ唇の ...
【ラブクラフト】第6回 冷気宿る部屋に花束を『Cool Air』
ラブクラフト作品を紹介するコーナー、今回は『冷気(Cool Air)』をご紹介します。ラブクラフト作品らしく恐怖というものを別の視点から捉えようとした傑作である本作ですが、特筆するべきは原文表現の面白さにあります。小説という媒体の奥深さを知ることもできるこの一編は、短さもあってとても読みやすいお勧めの一作です。 ●執筆者・堂本氏の著作『ラブクラフト短編集4』に収録 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B07F3FCSWT あらすじ ニューヨークのある安下宿で暮 ...
【Twitterを使った英語学習法】第1回 総論
リーディング力を身に付けるためには多読が必要だと言われます。しかし、特に英会話教室や英語教室に通っていない人や、基礎的な勉強を終えたばかりで何をしたらいいか分からない人にとっては何をどうすれば良いか分からないことがあります。 多読をすすめる本を買ってみても、絵本からステップアップなどで(これが悪いこととは言いませんが…)、ビジネス英語を身に付けたい人にはちょっと…というアドバイスが書かれていることもあります。 「ビジネス英語を身に付けるために」多読をしたい人向けの学習法の一例として、私が行ったTwitte ...
現役医学生・諏訪部麻里子の『私が実際にやっている英語学習の上で知っておくと得かもしれない4つの習慣や心構え』
いつも読んでくださってありがとうございます。私の勉強についてですが、いわゆる「何もしなくても毎回9割5分5厘超!」みたいな天才型では全くありませんし、かといって逆に「誰よりも血と汗にまみれた努力を惜しまなかった!」という努力型を貫いたか?と言われるとやっぱりそうではなく、ただの某量産系○ク的な、平凡な勉強スタイルが現時点まで続いています。 某MSのような量産型勉強スタイルの医学生 そんな私でも英語は他教科よりも好きだったこともあり、勉強に自分なりの「こだわり」を反映させたり、「心構え」を持って取り組んだり ...
現役医学生・諏訪部麻里子の『英語はマスターできるか?(医学生編)』
編集長からかなり前にこのお題をいただき、なかなか文章にできないまま月日を浪費してしまいました…。学年を積み重ねた今、改めて思ったことをまとめてみます。 外国人にとっての「日本語マスター」、日本人にとっての「英語マスター」 「マスター」をどう定義するかは、人によってさまざまです。そもそも、来日する外国人には「俺、日本語めっちゃ知ってるぜ!(←ここまでは英語ないし母国語)スシ!テンプラ!アリガトーウ!!(ドヤ顔)」みたいな人も普通におられ、困った時(例えば道に迷った時)に当然のように英語で質問してくる人も多い ...
英語教師・ばーばらの『英語教育学の大学院では何を研究しているのか?』
はじめに 大学院で英語教育学を勉強していたと周囲に話すと、「ところで、大学院ってどんなところなの?」とたずねられます。たしかに、大学については入学から卒業までのプロセスの想像がより付きやすいもの。勉強の仕方や試験の手続きなども、理解しやすいです。 ところが、大学院となると、その中身についてのイメージが湧きにくいもの。入学準備にあたる勉強や手続き、入試内容もはじめて見る人にとってはわかりにくいでしょう。そこでこのコラムでは、英語教育学を大学院で学ぶことについて、入学準備段階から入学後の学修内容、研究活動の実 ...
英語教師・ばーばらの『高校・中学の英語教師になる方法と教師の英語力の実態について』
はじめに 英語を教えることに興味がある人の職業選択の一つに挙げられるのが、高校・中学の英語教師でしょう。そして、そのような人々の多くにとって、教員免許が必携であることもご存知のはず。教員採用試験を受けることも、視野に入ってきます。 しかしながら、その免許を取得するにはどういった手続きが必要なのか、採用試験はどんな内容なのかという、高校・中学の英語教師になる前段階について、より深い理解が必要です。さらに、採用試験に合格し、晴れてその職に就いた後の実態についても、ある程度知っておかなければなりません。 英語教 ...
【ラブクラフト】第3回 宇宙からの色は何色か?『The Colour Out of Space』
オススメのラブクラフト短編を紹介するコーナー、第3回は『宇宙からの色(あるいは異次元の色彩など)』をご紹介します。クトゥルフの呼び声ほどではないにせよ、実は映画化されたこともあるこの作品。クトゥルフ神話らしい後味の悪さや、いかに人間が小さな存在であるかということを知らしめてくれる強烈な神格の存在、そして宇宙的恐怖。さらに、この作品はSF作品としても重要な位置づけとなる一品でもあるのです。 ●執筆者・堂本氏の著作『宇宙からの色 ラブクラフト傑作集』 https://www.amazon.co.jp/exec ...
【シャーロック・ホームズ】第2回 赤毛連盟(Red-headed League)が残した『現実に侵食する謎』
『シャーロック・ホームズを読んでみよう』のコラム、第2回はRed-headed League(赤毛連盟)を掘り下げてみましょう。数あるホームズの短編の中でも特に有名な本作は、全体に張り巡らされた大胆なトリックが単純明快にして爽快である一方、シャーロキアンとしての研究しがいがある一品でもあります。 ●執筆者・堂本氏の著作『赤毛連盟 シャーロックホームズ傑作集』 http://amzn.asia/d/cFFA0K8 物語のあらすじ その脳細胞を活性化させられるような奇妙な事件を待ち望んでいたホームズのもとに、 ...
英語講師・Kanaの『ネイティブスピーカーの読み物を読解するにはどのくらいの語彙力が必要なのか?』
洋書を楽しめる語彙力とは 「洋書や英字新聞が読めたらかっこいい」「好きな映画の原作を英語で読めるようになりたい。ハリー・ポッターくらいなら、児童文学だから大丈夫かな?」…英語を学ぶ人から時々聞く言葉です。 ところが、実際に英字新聞やハリー・ポッターシリーズの原書に挑戦したところ、あまりの難しさに歯が立たなかったという声もよく耳にします。こうした読み物が楽しめるようになるには、どのくらいの語彙数が必要なのか、調べてみました。 「Test your vocab」というウェブサイトで、20万人以上の英語ネイティ ...